「デニッシュ」それは多くの人にとって、聞き慣れた言葉なのではないでしょうか。しかし「デニッシュ」と他のパンの違いを理解している人は少ないでしょう。今回は「デニッシュ」とはどういうパンなのか、デニッシュを食べるのに最適なタイミングと、美味しく食べるためのコツを紹介します。
1.デニッシュとは
デニッシュとはどういうパンなのか、またデニッシュ誕生の経緯を解説します。
1-1.デニッシュと他のパンとの違い
デニッシュとはパンの生地にバターを織り込んで、パイのように仕上げたパンのことです。他のパンとの大きな違いは、生地が何層にも重なっているところです。一般的なパンは、強力粉や水、イーストなどを用いて生地を作り、それを発酵させ焼きます。一方、デニッシュはパンの生地にバターを織り込み、発酵させてから焼くので生地が層になり、サクサクとした食感に仕上がります。
実は、デニッシュとクロワッサンは材料や作り方において、明確な違いがありません。しかし、お店によっては甘めにしたものを「デニッシュ」控えめなものを「クロワッサン」と使い分けているところもあります。デニッシュには、具材を加えてドルチェとして食べることが多く、クロワッサンは、具材を加えずそのまま食事パンとして食べることが多くなります。
1-2.デニッシュ誕生の経緯
デニッシュという言葉は「デンマークの」という意味に由来しますが、デンマークでは、デニッシュは「ヴィエナブロート」と呼ばれます。オーストリア・ウィーンで発祥したと言われ、デンマークで栄えたデニッシュですが、その理由にはパン職人のストライキが関係していると言われています。1800年代、デンマークのコペンハーゲンでパン職人がストライキを起こし、困った店のオーナーがウィーンからパン職人を呼び寄せたことで、ウィーンからデンマークへデニッシュの製法が伝わりました。
2.デニッシュを美味しく食べるコツ
ここからは、デニッシュを美味しく食べるためのコツをご紹介いたします。
2-1.デニッシュの切り分け方
デニッシュを切り分ける時は層を潰さないように、パン切り用の包丁、もしくはよく切れる包丁を使いましょう。あまり切れない包丁を使って層を潰してしまうと、デニッシュ特有のサクサク食感を楽しめなくなってしまう可能性があります。
2-2.デニッシュの保存・解凍方法
デニッシュは製造日よりおおよそ2、3日が期限となる場合が多いものです。長期で保存したい場合は、ラップやフリーザーバッグなどに入れて、平らに置いた状態で冷凍庫に保存しましょう。ラップやフリーザーバッグがない場合は、プラスチックの容器にフタをして冷凍庫に入れるといいでしょう。冷凍保存したデニッシュを食べる時解凍する必要はなく、凍ったままオーブンなどで焼くと生地がサクサク食感になり、美味しく食べられます。
3.デニッシュを食べるタイミング
デニッシュを食べるために、最適なタイミングを紹介します。
3-1.朝ごはんとして
ヨーロッパのいくつかの国々では、朝ごはんに甘いものが好まれるのをご存じでしょうか。ヨーロッパでは日本よりも共働き家庭が多く、何かと忙しい朝、朝ごはんをきちんと作るという習慣はほとんどありません。そこで活躍しているのが手軽に食べられる甘いものです。また、朝からしっかり食べると食べ過ぎて頭が働かなくなるために、糖分が摂取できて、手早く食べられる甘いものが好まれるとも言われています。忙しい朝の朝食として、利用してみるのもいいでしょう。
3-2.お土産として
友人宅を訪ねた際のお土産などにも、デニッシュは最適です。食事としてもドルチェとしても食べられるので、万能なお土産です。
3-3.ご褒美として
一日を頑張った自身へのご褒美としてもデニッシュは最適といえるでしょう。さまざまな具材が使われたデニッシュを選べば見た目も可愛く、ご褒美としてはお値段もお手頃と言えます。また次の日から頑張れること間違いなしです。
4.デニッシュを上手に作るポイント
実はデニッシュは家庭でも作れます。家庭で作る際に、美味しく仕上げるポイントを紹介します。
4-1.準強力粉がおすすめ
一般的にパンを作る時は強力粉を使いますが、デニッシュには準強力粉がおすすめです。強力粉よりもグルテンが少ないため、歯切れの良い食感に仕上げることが可能です。準強力粉がない場合は、強力粉と薄力粉をブレンドしたものでも対応できます。
4-2.バターは手早く扱いましょう
生地にバターを織り込む際、生地とバター両方を冷蔵庫で冷やして、バターが溶け出さないように折り込むことが大切です。生地とバターがうまく層になると、サクサクとした食感に仕上げられます。
4-3.お手軽な方法も
生地からデニッシュを作るためには、時間や労力が必要です。デニッシュ生地を他の食材で対応すれば、簡単に作れます。デニッシュ生地の代用におすすめなのは、パイシートです。パイシートを活用すれば簡単にサクサクとした食感のデニッシュに近いものができあがります。
5. まとめ
デニッシュとはどういうパンなのか、どうすればより美味しく食べられるのかを、デニッシュを食べるのにふさわしいタイミングと、デニッシュを作る際に抑えておきたいポイントとともに紹介しました。デニッシュを作るのには数多くの工程が必要で時間もかかるため、 専門店での購入がおすすめです。
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